【不動産のプロが徹底解説】地目変更・筆界・法地・高低差のある土地・間口狭小とは?初心者にもわかりやすく解説!
🏠 はじめに
不動産の取引や評価において、現地を見ただけではわからない「土地にまつわる専門用語」があります。
今回は「地目変更」「筆界」「法地」「高低差のある土地」「間口狭小」の5テーマについて、トラブル実例を交えつつ、初心者でも理解できるように解説します。
第1章:地目変更とは?
🔹 定義
地目変更とは、登記簿上の土地の用途(地目)を変更する手続きのことです。
例:農地 → 宅地、山林 → 雑種地
🧾 ポイント
- 
使用状況が変わったら登記義務あり(1ヶ月以内) 
- 
課税地目や評価額に影響 
🗺 実例(栃木県小山市)
農地を駐車場として使用し始めたが、地目変更を行わず指導を受け、追納課税されたケースあり。
✔️ メリット
- 
現況と登記の一致でトラブル防止 
❌ デメリット
- 
手続きが面倒・自治体によって審査が異なる 
第2章:筆界とは?
🔹 定義
筆界(ひっかい)とは、登記簿上で定められている「土地と土地の境目」。民法上の境界とは異なる。
⚠️ 注意点
- 
筆界未定=測量・境界確認ができていない 
- 
境界トラブルの原因になりやすい 
🗺 実例(東京都町田市)
隣地との境界杭がなく、筆界が不明確なまま売買契約を締結し、引渡し後に隣人と境界争いに発展。
✔️ メリット
- 
正確な筆界確認は資産保全に不可欠 
❌ デメリット
- 
筆界確認・復元には測量費用がかかる 
第3章:法地とは?
🔹 定義
法地(のりち)とは、造成地などで斜面を安定させるために設けられた「法面(のりめん)」部分のこと。
📐 構造上の特徴
- 
宅地に隣接する斜面(擁壁や切土・盛土)が該当 
- 
面積が広くても「有効宅地面積」に含まれないことが多い 
🗺 実例(兵庫県西宮市)
土地の半分近くが法地に該当し、想定よりも建物が小さくしか建てられなかった。
✔️ メリット
- 
高低差を活かした宅地造成に利用される 
❌ デメリット
- 
擁壁工事や補強が必要 → 費用増加 
第4章:高低差のある土地とは?
🔹 定義
高低差のある土地とは、前面道路や隣地に対して土地の一部または全体に高低差がある敷地のこと。
🚧 問題点
- 
擁壁の安全性が重要(高さ1.5m以上で確認申請要) 
- 
建築コスト・造成費用が大幅に増加することも 
🗺 実例(京都府京都市)
前面道路より約2m高い宅地で、車庫設置のために擁壁を造り直し、当初予定より200万円以上のコスト増加。
✔️ メリット
- 
見晴らしが良くなる可能性 
❌ デメリット
- 
設計の自由度が下がる 
- 
造成・擁壁コストが高い 
第5章:間口狭小とは?
🔹 定義
間口狭小とは、敷地の道路に面する幅(間口)が極端に狭い土地のこと。2mを下回ると接道義務未達になる可能性が高い。
📏 注意点
- 
設計制限:建物の配置・採光・通風に影響 
- 
資産価値評価が低くなりやすい 
🗺 実例(東京都北区)
間口1.8mの土地を購入後、再建築不可と判明し、駐車場利用に切り替えたが売却益が出せなかった。
✔️ メリット
- 
安価で都心立地を確保できる 
❌ デメリット
- 
建築や売却で苦労することが多い 
 
  
  
  
  
コメント