【不動産のプロが徹底解説】用途変更・再建築不可・既存不適格建築物・再建築可・長屋建てとは?初心者にもわかりやすく解説! | sechs

【不動産のプロが徹底解説】用途変更・再建築不可・既存不適格建築物・再建築可・長屋建てとは?初心者にもわかりやすく解説!

【不動産のプロが徹底解説】用途変更・再建築不可・既存不適格建築物・再建築可・長屋建てとは?初心者にもわかりやすく解説!


🏠 はじめに

不動産売買や建築計画で意外と見落とされやすいのが「法的制限や建築の可否」に関するキーワードです。

今回は特に注意しておきたい「用途変更」「再建築不可」「既存不適格建築物」「再建築可」「長屋建て」の5つについて、実例を交えながらわかりやすく解説します。


第1章:用途変更とは?

🔹 定義

用途変更とは、建物の使い道を「住宅→事務所」や「倉庫→店舗」などに変更すること。建築基準法用途地域の規制により、確認申請が必要な場合があります。

📌 確認申請が必要なケース

  • 床面積が100㎡を超える用途変更

  • 用途地域で規制対象となる変更(例:住宅→飲食店)

🗺 実例(東京都墨田区)

墨田区で住宅から飲食店へ用途変更したが、換気・排水計画の不備により営業許可が下りず改修費用が増大。

✔️ メリット

  • 空き家・空きビルの再活用ができる

❌ デメリット

  • 設備基準の違いで工事コストが膨らむ


第2章:再建築不可とは?

🔹 定義

法律上、既存建物はあるものの、現行法では再建築ができない土地・建物のこと。主に接道義務を満たしていないことが原因です。

⚠️ 主な原因

  • 幅員4m未満の道路にしか接していない

  • 2m以上の接道がない

  • 法43条ただし書きに該当しない

🗺 実例(神奈川県横浜市)

再建築不可の中古戸建を購入したが、建替え時に接道条件が満たせず、解体後は駐車場以外使えなくなった。

✔️ メリット

  • 相場より価格が安い

❌ デメリット

  • 担保評価が低く、住宅ローン利用不可の場合も


第3章:既存不適格建築物とは?

🔹 定義

建築当時は合法だったものの、法改正により現在の基準に適合しない建物を「既存不適格建築物」といいます。違法建築とは異なります。

🧾 注意点

  • 増改築時には現行法への適合が必要

  • 修繕・維持管理には問題なし

🗺 実例(埼玉県さいたま市)

容積率200%→160%に変更されたエリアで、既存不適格の3階建て住宅をリフォームする際に、確認申請が通らず計画変更に。

✔️ メリット

  • 既存のまま使う分には問題なし

❌ デメリット

  • 建替え・増築に制限がかかる


第4章:再建築可とは?

🔹 定義

「再建築可」とは、建物を解体しても再度建て替えることが法的に可能な土地のこと。接道義務や用途地域などの条件を満たしている必要があります。

✅ 確認ポイント

  • 接道条件(法42条道路に2m以上)

  • 市街化区域内かどうか

🗺 実例(東京都練馬区)

老朽化した木造住宅の解体後、確認済証を取得し再建築できたことで、土地の評価が2割上昇。

✔️ メリット

  • 将来の資産価値が安定する

❌ デメリット

  • 特に無し(ただし事前確認は必要)


第5章:長屋建てとは?

🔹 定義

長屋建てとは、複数戸の住戸が壁を共有しながら並んで連続する住宅形式で、各戸が直接外部と接しているもの。

🧱 ポイント

  • 戸建てと共同住宅の中間的存在

  • 一体の建物と見なされるため、増改築に制限が出ることも

🗺 実例(大阪府東大阪市)

長屋形式で4戸並んだ住宅のうち、1戸だけを売却しようとしたが「建物全体の構造上分筆が難しい」となり売却保留に。

✔️ メリット

  • 都市部でも土地を有効利用できる

  • 低コストで複数戸供給可能

❌ デメリット

  • 区分所有が難しく、再建築時にトラブルになりやすい


 

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