「予算内でマイホームを手に入れたい」「新築よりもリーズナブルに広い家を購入したい」
そんな方に人気の【中古戸建】。
でも、中古住宅には「知らなかったでは済まされない注意点」がたくさんあります!
特に重要なのが、売買契約前に宅建士から説明される【重要事項説明書】(重説・じゅうせつ)。
ここでしっかり内容を確認しないと、購入後に大きなトラブルを抱えてしまうリスクも。
この記事では、
▶ 中古戸建の重要事項説明書の見方
▶ 絶対にチェックしておきたいポイント
▶ 実際にあったトラブルと対策
まで、初心者にもわかりやすく解説していきます!
目次
- 中古戸建の重要事項説明書とは?基本知識
- 重要事項説明書で説明される内容一覧
- 特に確認すべき5つのポイント
- よくあるトラブルとその回避策
- 中古戸建購入で後悔しないためのチェックリスト
- まとめ|重要事項説明書は“最後の砦”
1. 中古戸建の重要事項説明書とは?基本知識
✔ 重要事項説明書とは?
売買契約前に、宅地建物取引士が「物件の重要な情報」を説明し、その内容をまとめた書類です。
「聞いていない」「知らなかった」を防ぐための【購入者保護のための制度】で、
中古戸建の場合、土地と建物両方の情報が記載されています。
2. 重要事項説明書で説明される内容一覧
【土地に関する情報】
- 所在地・地番・地目
- 面積(公簿・実測)
- 権利関係(所有権・借地権)
- 接道状況(幅員・接道長さ・道路種別)
- 用途地域・建ぺい率・容積率
- 法令制限(都市計画法、宅地造成等規制法など)
- 私道の負担や通行権の有無
- ハザードマップ(浸水・土砂災害・液状化リスク)
【建物に関する情報】
- 建物の構造・築年数・階数・間取り
- 建築確認の有無(建築確認済証・検査済証)
- 建物面積(登記面積と現況の違い)
- 増改築やリフォーム履歴
- 雨漏り・シロアリ・傾き等の瑕疵情報
- アスベスト・土壌汚染の有無
- 耐震基準(新耐震・旧耐震)
- 設備(給排水、電気、ガスなど)の状況と修理履歴
【契約条件に関する情報】
3. 特に確認すべき5つのポイント
✅ ① 土地の権利と接道義務
✔【所有権 or 借地権】を確認
✔「借地権付き建物」だと、土地を借りる権利しかなく、地代が発生します
✔【接道義務(建築基準法第42条)】を満たしていなければ再建築不可物件の可能性あり!
✅ ② 建築確認と検査済証の有無
✔ 建築基準法に基づいて建てられた建物か確認
✔「検査済証がない」場合、違法建築・未登記の可能性がある
✔ 建物が未登記だと住宅ローンが組めないケースも!
✅ ③ 瑕疵(かし)と契約不適合責任の範囲
✔ 中古戸建は「売主が個人」だと、契約不適合責任が免除 or 短期間になることが多い
✔ 雨漏り・シロアリ・傾き・設備不良などは「現状渡し」が多い
✔ できれば、ホームインスペクション(建物診断)を入れるのがおすすめ!
✅ ④ 境界・越境・敷地内残置物の有無
✔ 境界杭がない土地は要注意!
✔ 隣家の越境物(フェンス・樹木)がある場合は事前に解決策を確認
✔ 家具・ゴミの残置物がある場合は、売主側で撤去させるよう交渉
✅ ⑤ ライフラインと設備の状態
✔ 給排水管・ガス管の劣化、つまりがないか
✔ 電気容量(契約アンペア)は生活に十分か
✔ 設備(給湯器・エアコン・キッチン・トイレ)の年式や動作確認
4. よくあるトラブルとその回避策
トラブル①「再建築不可」だった!
✔【原因】
接道義務を満たしていなかった
✔【対策】
重要事項説明書の「道路種別・幅員・接道長さ」を確認
✔【注意点】
位置指定道路・私道の場合は通行掘削承諾書の有無も重要
トラブル②「雨漏り・シロアリ被害」が発覚
✔【原因】
売主が契約不適合責任を負わない「現状渡し」だった
✔【対策】
ホームインスペクションを実施
✔【注意点】
事前に修繕を依頼する or 費用を価格交渉に反映させる
トラブル③「隣家の越境問題」で裁判沙汰に
✔【原因】
境界未確定・確認不足
✔【対策】
測量士の「確定測量図」を取得
✔【注意点】
引渡し前に隣接地所有者と境界確認書を取り交わす
トラブル④ 設備故障が引渡し後に発覚
✔【原因】
引渡し前の動作確認不足
✔【対策】
契約書・重要事項説明書に「設備表」を添付し、動作確認済みの範囲を明記
✔【注意点】
「現状有姿取引」の場合は、すべて自己負担になることもある
5. 中古戸建購入で後悔しないためのチェックリスト
✅ 土地の権利・接道義務は問題ないか?
✅ 建物は建築基準法に適合し、検査済証もあるか?
✅ 瑕疵・修繕履歴は説明されているか?
✅ 隣地との境界・越境の問題はクリアになっているか?
✅ 設備の状態・ライフラインの不具合はないか?
✅ ハザードマップで災害リスクを確認したか?
✅ 契約不適合責任の期間・範囲は納得できるか?
✅ 固定資産税・都市計画税の精算条件を確認したか?
6. まとめ|重要事項説明書は“最後の砦”
中古戸建の購入は「契約する前の確認」が9割。
重要事項説明書をしっかり理解し、不明点は宅建士に質問!
納得できるまで説明を求めましょう。
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