「宅建士資格を持っているけど、使っていないなら名義を貸して収入を得られる?」
「宅建士の名義を貸すだけなら、問題ないんじゃない?」
そんな甘い考えを持っている人はいませんか?
宅建士資格を他人や他社に「名義貸し」する行為は、法律違反です。
実際に名義貸しが原因で資格を失ったり、行政処分を受けたりしている人は後を絶ちません。
この記事では、
✅ 宅建士資格の名義貸しとは何か
✅ 名義貸しをするとどうなるのか(罰則・リスク)
✅ 実際にあった名義貸し事件の事例
✅ 名義貸しを依頼されたときの対処法
を、約6000文字以上で徹底的に解説します。
これから宅建士として働く方、既に資格を持っているけど使っていない方は、ぜひ最後まで読んでください!
宅建士資格の名義貸しとは?
まずは、「名義貸し」という行為がどんなものなのかを明確に理解しておきましょう。
✅ 名義貸しの定義
宅建士資格の「名義貸し」とは、
実際にその会社や営業所で業務をしていないにもかかわらず、「専任の宅建士」として登録し、資格を使わせる行為をいいます。
✅ どんな場面で行われる?
👉 これ、全部アウトです!
なぜ宅建士の名義貸しは違法なのか?
宅地建物取引業法で禁止されているから
宅建士資格の名義貸しは、宅地建物取引業法(宅建業法)に違反する行為です。
宅建業法第31条の3(専任の宅建士)では、
✔ 常勤で営業所に勤務する
✔ 専任性を有する
ことが義務付けられています。
名義貸しは、これらの条件を満たさない
- 常勤じゃない
- 他の会社や事業と兼務している
この時点で、「専任の宅建士」ではありません。
宅建士の名義貸しが行われる背景
✅ 不動産業界の人手不足
営業所ごとに5人に1人以上の宅建士が必要(宅建業法第31条)。
中小不動産会社では宅建士不足が深刻で、
といった事情から、「とりあえず資格を借りたい」という悪質な依頼が発生します。
✅ 資格を持っている人も「お小遣い稼ぎ」感覚
- 「実際に働かなくても毎月報酬がもらえる」
- 「バレないだろう」という安易な考え
- 資格はあるが実際に不動産業務はしていない状態
宅建士の名義貸しによるリスクと罰則
名義貸しは絶対にNG!その理由を具体的に見ていきましょう。
✅ 宅建士本人に対するリスクと罰則
内容 | 詳細 |
---|---|
行政処分 | 宅建士登録の抹消、業務停止命令 |
宅建士証の返還命令 | 宅建士証の返還を命じられる |
刑事罰(罰金・懲役) | 最大1年以下の懲役、または50万円以下の罰金 |
信用の失墜 | 一度でも名義貸しがバレると宅建業界での信用はゼロに |
他の国家資格にも影響 | 他の資格取得や登録の制限が生じることも |
実際に登録が抹消されると?
→ 宅建士として再登録するには5年間登録できなくなるケースも。
✅ 名義を貸した会社側へのリスクと罰則
内容 | 詳細 |
---|---|
宅建業免許の取消・業務停止 | 名義貸しが発覚すると、営業停止〜免許取消 |
罰金刑 | 最大1年以下の懲役、または50万円以下の罰金 |
取引先・顧客からの信頼喪失 | 取引先・顧客からの契約解除、訴訟リスク |
実際にあった宅建士名義貸しの事例
事例1|年配の宅建士が知人に名義を貸して行政処分
→ 70代男性の宅建士が、地元不動産会社に名義貸し。
営業実態がないことが発覚し、資格取り消し+会社は免許取り消し。
事例2|元社員の資格を流用してバレる
→ 退職した社員の宅建士証をそのまま名義登録して営業。
元社員が気づいて通報し、営業停止命令。
事例3|宅建士の名義貸しによる詐欺事件
→ 架空の宅建業者が宅建士名義を借りて、投資詐欺を展開。
顧客から多額の損害賠償請求が起こり、宅建士にも法的責任が問われる。
名義貸しは「バレなければ大丈夫」?→そんなわけがない!
✅ 行政による「専任の宅建士」への実態調査がある
✅ 名義貸しは内部告発されやすい
- 元社員
- 競合他社
- 顧客
が通報するケースが多い。
名義貸しを依頼された場合の対処法
「宅建士の資格だけ貸してほしい」「名義だけ貸せば月5万もらえるよ」
こんな甘い誘いがあったときは、以下の対応を徹底!
✅ 即断る!
法律違反と伝え、関わらない。
✅ 必要があれば行政へ相談
- 都道府県の不動産業課
- 公益財団法人不動産適正取引推進機構
匿名でも相談できる場合あり。
✅ 会社を変えることを検討
悪質な会社であれば、そのまま勤務すること自体がリスク。
宅建士としてのキャリアを守るために
✅ 正しい知識を持ち、法律を守る
- 宅建業法の理解は必須
- 名義貸しは「うっかり」でもアウト!
✅ 自分の宅建士証は自分で管理する
- 勤務先でもコピー提出はあっても「証自体は個人管理」
- 勝手に使われていないか定期的に確認
名義貸しを防ぐための仕組みや制度はある?
✅ 登録情報の厳格な管理
✅ 宅建士証のICチップ化(今後の動き)
- なりすまし防止
- 重要事項説明時に「本人確認」がより厳格化される可能性あり
まとめ|宅建士資格の名義貸しは絶対にNG!資格を守る行動を
✔ 名義貸しは法律違反
✔ 甘い誘いには絶対に乗らない
- 月数万円の収入よりも、宅建士資格の価値ははるかに高い
- 名義貸しによってキャリアが終わることもある
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